ほしいもの出来

今はほしいも作りの真っ最中。常陸大宮さんちのほしいも作りは3年目を迎えました。

一見同じように見えるサツマイモ(品種は紅はるか)でも、蒸すとその違いがハッキリと分かります。

そしてその違いは、ほしいもになってもそのまま現れ、常陸大宮さんちでは、『A品.B品.C品』の3種類に分けています。

 

3種類の特徴

見た目は、冒頭の写真の左からA.B.Cです。

甘さは、Aが強く、Cは弱いです。BはAとCの中間。また、Cの食感はもそっとしています。Cの方が原料のサツマイモに近いと言ったらいいかもしれません。

A.Bは柔らかいほしいもで、CはA.Bより柔らか過ぎたり、硬過ぎたりしたもの。

 

色はBに近くても、味見してみて美味しかったらAにしたりもします。

味はAでも、イモがひどく欠けたり裂けたりしているもの、切れ端の部分「切甲(セッコウ)」はCに入れています。

 

A.B.Cと3種類に分けて、それぞれ値段も異なり差をつけてはいますが、好みは十人十色。必ずしもA品がその方の口に合うかというとそうではないと思います。

 

違いの起きる原因

 

A.B.Cの違いは何故起こるのでしょうか。これは経験による推測でしかないのですが、3つの原因が考えられます。

 

①イモの劣化

収穫時期が遅くなり寒さに当たって弱っていたイモ。腐るまではいかなくとも保存の段階で早く劣化してしまったイモ。早い段階からイモを腐らせる菌に感染して、それが広がってしまったイモ。これらのイモはAのようには仕上がらりません。

 

②蒸すときに熱が芯まで通らなかった

大きなセイロで蒸しているため、蒸気が当たりにくい場所に置いたイモや、太くて芯まで熱が通らなかったイモはC品になることが多いようです。

 

③イモの先祖返り

皮むきの段階で、肉色が明らかに白いサツマイモがあります。これは、おそらく紅はるかという品種が誕生する前の以前の形質が現れています。メンデルの法則。遺伝の関係ではないかと思っています。

 

常陸大宮さんちのほしいも作りも、あと一か月ほどとなりました。

引き続きどうぞよろしくお願いいたします。