枝物部会と小瀬高校と花生けバトル

高校生花生けバトルをご存知ですか?

5分間の間に花瓶に草花を生け、その出来栄えを競う競技です。

 

常陸大宮市にある小瀬高校は毎年「高校生花生けバトル」に参加しています。

花生けバトルで良い成績を残すには、日頃からより多くの素材に触れ合っている必要があり、小瀬高校にはすぐ近くに強い味方がいます。

それが常陸大宮市の枝物部会です。枝物部会は会員数も多く、売上額も右肩上がり。今とても勢いのある部会で、全国的なブランドとしても確立されてきました。

良質な草花が提供され、それにより普段から練習に励めます。大会には応援ツアーも組まれるほど。

今日はその応援ツアーに参加し、花生けバトルを観戦してきた様子をお伝えします。

 

※ プライバシーの問題により高校生の氏名・顔は公開できません。

 

大会会場

 

今回出場したのは、全国高校生花生けバトル東北大会。会場は宮城県仙台市泉パークタウンタピオです。

正面に花を生ける花瓶。その左右に競技で使う花や木。

エントリーは全部で23チーム。3チームずつ予選を行い、予選上位4チームが決勝トーナメントへ進出できます。

 

予選

 

小瀬高校からは2チームがエントリーしています。

1チーム目「ゆづひか」。

 

5分で作品を作り上げるので忙しいです。作り始める前に完成図をイメージしているのでしょうが、いざ作り出すと思っていたより高くてバランスが取れなかったり、枝の広がりが適当な素材がなかったり。

完成の途中で5分が経ってしまったと思われるチームもありました。

 

審査は、審査員と観戦者の両者で行われます。

観戦者の審査は完全に主観。特に基準は設けていないそう。一生懸命さ、所作、出来栄え、その総合点で良いと思ったチームの色を上げてくださいとのことです。

手持ちの札で赤、青、白、の3チームのいずれかの色を上げます。

 

そして2チーム目「アリウム」。

 

電光掲示板には経過時間。時間は刻一刻と過ぎていきます。

 

観戦者投票は拮抗。

 

予選順位の発表

 

小瀬高校のチーム「アリウム」が全体順位4位で予選を勝ち抜きました。

 

決勝トーナメント

 

先鋒と次鋒の両者が同時に作品を作り、総合点で勝敗が決まります。

 

チーム「アリウム」の作品。

 

相手チームの作品。

 

惜しくも1ポイント差で涙を飲みました。

このときの勝利チームが決勝戦を制し優勝、そして8月に香川県で行われる全国大会への切符を手に入れました。

 

農業と学校

学校とは地域にとって大切なもの。学校がなくなった地域は廃れていきます。

学校がなくなるというのは、その地域に子どもがいないということ。

子どもがいなくなった地域の将来は…、どうなることでしょう。

 

地域の基幹産業枝物部会と小瀬高校が密接な関係。朝、枝物農家の人が学校の前に大量の生け花の素材を置いていくこともしばしば。

地域が学校を支援し、学校も地域に感謝する。

そんな常陸大宮市です。