農家同士の情報交換は楽しい
実は、農家は引きこもりなのです。
畑で作業するため外に出ますが、誰とも会わない日も多々あります。人との交流は意外と稀薄です。土や野菜や虫とは毎日向き合いますが、人とは向き合わない。そんな職業だったりもします
さて、そんな引きこもりの殻を破り、市内の農家と情報交換をしてきました。
代々農業、知識や経験が豊富
写真左の方が、今回訪問した農家の阿久津さんです。
常陸大宮市で代々農業を営んでいた阿久津家。
水稲、タマネギ、ブロッコリー、ロマネスコ、トウモロコシ、ナスと幅広い作物を栽培しています。
土地の構造が違う「田んぼ」と「畑」。
収穫が一回で終わる「一発野菜」(水稲、タマネギ、ブロッコリー、ロマネスコ、トウモロコシ)と、毎日収穫する「なりもの野菜」(ナス)と、収穫タイプの違う作物を栽培。
農業に対する幅広い知識がないと、こういう経営は非常に難しいと私には思えます。
そして栽培する作物数に比例するように、農薬の知識も豊富です。
雑草全般に効く農薬、特定の科以外に効く農薬、生育段階の違いによって効く農薬。
次から次へと出てくる知識の泉。脱帽です。
トウモロコシ栽培
トウモロコシ栽培に関して、常陸大宮さんちは、4~5月に播種の、7~8月収穫の露地栽培です。
一方で阿久津さんは、春まきは2月に播種、その後に定植しての5月に収穫。夏まきは8月播種の、10~11月収穫。年二回のハウス栽培です。
春まきの5月収穫の売値は300円とのこと。7月の売値の約3倍です。
5月のハウス内は酷暑。マルチの片付けを少しでも簡単にするため生分解性マルチを使用とのこと。
栽培時期が違えば、資材や手法も違います。
トウモロコシ業界の最新情報も
昨今は、人材不足で輸送業界がひっ迫中。時間の経過とともに鮮度があっという間に失われるトウモロコシは、今まで以上に消費地に近い生産地から仕入れる傾向があるそうです。
また、少しでも甘い状態を保てるように、収穫後の糖度落ちの遅い品種というのが開発されているそうです。
そして余談ですが、トウモロコシ栽培の一番の先生はYouTube先生だということも分かりました。この点は今の時代っぽいですね。
阿久津さんの圃場の一部。元々水田だった土地を改良して畑として使用しているそう。圃場が違えば土質も違います。みんなそれぞれ地域固有の問題を抱えているようです。